しじみに含まれるビタミンB12
しじみには、ビタミンB12が豊富に含まれています。
特に、貧血を起こしやすい女性、肩こりや腰痛に悩む人には積極的に補いたい成分です。
もちろん他の食材にも含まれていますが、しじみから摂取すると、しじみに含まれる他の栄養素との相乗効果を得ることができます。
しじみのビタミンB12
しじみの水煮100gあたりには81.6mg 、生のしじみ100gあたりには68.4mgのビタミンB12が含まれています。
同じ二枚貝であるあさりよりも多く、白鮭のめふんに続いて第2位の含有量です。
ビタミンB12は、成人では男女ともに一日2.4μg(マイクログラム)の摂取が推奨されています。
しじみなら、一度に食べる量を10gとしても、充分クリアできることになります。
ちなみに、ビタミンB12は必要以上に体内に吸収されることはなく、多めに摂っても問題ありません。
ビタミンB12の特徴
ビタミンB12は、しじみやレバーなどの動物性食品にのみ含まれ、野菜などの植物性食品からは摂ることのできないビタミンです。
造血ビタミンといわれ、血液細胞の形成を助けます。
また、脳からの司令を伝える神経系を正常に保つはたらきに重要な役割を持っています。
他にも、肩こり、腰痛の予防や、心筋梗塞、動脈硬化のリスクを低減するのに役立つことも分かってきました。
ビタミンB12と相性の良い栄養素
ビタミンB12をしじみで摂るメリットは、他の栄養素との相乗効果にあります。
ビタミンB12が属するビタミンB群は、単体では効果を発揮しにくいため、総合的に摂取することが大切です。
しじみには、ビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、パントテン酸(B5)、B6、葉酸(B9)と、9種類のうち8種類のビタミンB群がバランス良く含まれています。
中でも特に相性が良いのは以下です。
葉酸
葉酸はビタミンB9とも呼ばれ、ビタミンB群のひとつに数えられます。
ビタミンB12と葉酸は、互いに協力して赤血球中のヘモグロビンの生成を助ける、造血作用があります。
この作用は、巨赤芽球性貧血(※)と呼ばれる悪性の貧血を解消することにつながります。
※巨赤芽球性貧血とは、鉄が不足して起こる一般的な鉄欠乏性貧血と違って、正常な血液細胞が作られなくなり、赤血球が不足するタイプの貧血です。
ビタミンB12や葉酸が不足することで起こるため、予防や改善にはこれらの栄養素の摂取が不可欠です。
ビタミンB6
ビタミンB6もまた、ビタミンB12や葉酸と同じく赤血球を形成するのに必要な栄養素です。
たんぱく質からエネルギーを生み出したり、ビタミンB12と協力して、筋肉の疲れを回復するという役割もあります。
貧血気味の人はしじみを食べよう!
ビタミンB12をはじめとするビタミンB群が豊富なしじみは、女性に多い貧血の解消に役立ちます。
また、野菜中心の食生活を送る人や、胃腸の切除手術を経験している人は、特にビタミンB12が不足しがちになりやすいといわれていますから、しじみなどで積極的に摂取するようにしましょう。