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しじみと梅干しの相乗効果

しじみも梅干しも、私たち日本人には馴染み深い食べ物です。
科学が進歩していなかった時代から、どちらも栄養豊富で身体の不調に効くと重宝されてきました。

実は、この二つはとても良い食べ合わせです。
といっても、食材としての相性が良いだけではありません。
いくつもの共通の効果を持ち、それぞれを単体で食べるよりも、組み合わせることによってより高い効果を得られるのです。

二日酔い解消効果

二日酔いの解消には、まず肝臓の機能を回復することが第一です。
しじみには、肝臓の解毒機能を助けるオルニチン、メチオニン、グルタミン酸、タウリンなどが豊富に含まれています。
これらの栄養素は、アルコールを解毒するという肝臓の働きを助け、二日酔いの原因となるアセトアルデヒドなどの有害物質の排出を促します。

梅干しに含まれるピクリン酸にも、肝臓の機能を活性化する効果があります。
この成分のもつ強い酸味には、二日酔い独特の不快感の解消に役立つという側面もあります。

疲労回復効果

肝臓では、アルコールなどの解毒の他にエネルギーを産出するという働きもありますが、しじみと梅干しには、その機能をサポートする成分が豊富です。

しじみに含まれるオルニチン、メチオニンなどの成分は、アルコールの解毒などで疲れた肝臓を修復します。
そうすることによって、肝臓が効率よくエネルギーを生み出せるようになり、疲労の予防や回復につながります。
また、オルニチンやアルギニンには、肉体的な疲労の原因であるアンモニアの排出を促す作用もあります。
さらに、しじみに含まれるグルタミン酸、アスパラギン酸は、スポーツ飲料に配合されることも多く、即効性の高いエネルギー源として利用されます。

一方、梅干にはクエン酸という成分が含まれますが、これはTCAサイクル(クエン酸回路)という身体の機能に欠かすことのできない成分です。
TCAサイクルでは、摂取したたんぱく質、脂質、炭水化物といった栄養素を分解する際に、クエン酸が主体となって、エネルギーを産み出しています。
また、クエン酸は、疲労物質である乳酸を分解して、筋肉疲労や筋肉痛を軽くするともいわれています。

食欲増進効果

しじみと梅干しに含まれる成分には、消化液の分泌を促進し、食欲の増進に効果があります。

しじみには、グルタミン酸、コハク酸、アラニンという旨味成分が含まれています。
これらがもたらす味や香りは、夏バテや体調不良などの食欲不振を改善する効果があるといわれています。
また、唾液や胃液などの分泌を促進して、消化を促すといった効果もあります。

梅干しの酸味の正体であるクエン酸、ピクリン酸、リンゴ酸といった豊富な有機酸にも、唾液の分泌を促し、胃を刺激するという作用があります。
それによって胃酸の分泌が促され、食欲の増進が期待できます。
夏バテ時の食欲減退に梅干しが良いとされるのは、このような効果によるものです。

しじみと梅干し、組み合わせて元気に乗り切ろう!

お酒をよく飲むという人や、疲れやすい、食欲がないなどの不調を感じる人にとって、しじみと梅干しは、知っておいて損のない組み合わせです。
うどんやお茶漬け、和え物などにすると美味しくいただくことができますから、ぜひお試しください。

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