目にいいしじみ
しじみは肝臓に良いだけでなく、実は目の健康にも良い食材です。
なぜならしじみには、辛い目の疲れや、視力の低下、ドライアイなどの目のトラブル解消に効果的な栄養素が豊富だからです。
このページでは、しじみに含まれる成分とそれぞれのもつ目への効果について解説します。
しじみに含まれる目に良い成分
しじみには、たくさんの目に良い成分が含まれています。
・オルニチン
しじみの可食部100gには、約10~15mgのオルニチンが含まれています。
オルニチンには、弱った肝臓を修復したり、肝機能を高めるなどの効果がありますが、この効果は目にも良い影響をもたらします。
中国の伝統的な医学では、「肝は目に穴を開く」という言い伝えがあり、「肝臓の疲れは目の疲れに直結する」という意味があります。
血液は骨髄で作られますが、一部は肝臓でも作られ、貯蔵されています。
ところが、肝臓の疲れによって貯蔵量が低下すると、目の栄養源である血液を供給することができなくなります。
その結果、中医学の言葉で「肝血虚」という、かすみ目や視力の低下などの症状を引き起こす状態になると考えられています。
暴飲暴食などで肝臓の機能が低下している時には、しじみのオルニチンで肝機能をアップさせるとともに、目の健康にも気を配りましょう。
・ビタミンB1
しじみの可食部100gには、ビタミンB1が0.03mg含まれています。
ビタミンB1には、筋肉を和らげる作用があります。
目の周りの筋肉をほぐし、眼精疲労を解消する効果が期待できます。
また、視神経の働きをサポートしたり、視力の維持にも役立ちます。
不足すると疲れ目の原因となるため、積極的に摂るようにしましょう。
・ビタミンB2
しじみの可食部100gには、ビタミンB2が0.25mg含まれています。
不足すると眼精疲労、結膜炎、涙が出るなどの症状が現れます。
ビタミンB2は、白内障や緑内障、目の角膜が変形する円錐角膜といった目の病気を予防するためにも役立ちます。
・ビタミンB12
しじみの可食部100gには、62.4μgと貝類で最も多くのビタミンB12を含みます。
ビタミンB12は、目のピント調節をする筋肉を正常に整えたり、目の粘膜を健康的に保つ働きがあります。
また、網膜から視神経を通して行われる、脳との情報伝達を円滑に行えるようにします。
角膜炎や結膜炎の予防にも必要な栄養素のため、不足しないよう心がけましょう。
・ビタミンA
しじみの可食部100gに含まれるビタミンAは、4μgです。
ビタミンAは、目の粘膜や角膜、網膜を守っているほか、網膜にあるロドプシンの生成に大変重要な栄養素です。
ロドプシンとは、目から受けた光を信号として脳へ伝える際に、光を受け止めるという役割をもつ物質です。
そのため、暗いところでの視力は、このロドプシンのおかげで成り立っています。
ビタミンAが不足した場合、ビタミンA欠乏眼症候群(※)を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
※ビタミンA欠乏眼症候群とは...光が異常に眩しく感じたり、暗いところで目が見えにくくなる夜盲症や、ドライアイなどの症状の総称。
・タウリン
しじみの可食部100gは、32mgのタウリンを含みます。
目の網膜に存在しており、紫外線などによるダメージから網膜を守ります。
視神経を正常に維持し、目の筋肉をほぐしたり、ロドプシンの作用で神経が過剰に興奮するのを抑えます。
目の新陳代謝を促進するため、目薬にもよく配合されています。
・亜鉛
しじみの可食部100gには、2.1mgの亜鉛が含まれています。
ビタミンA同様、不足すると夜盲症になったり、目の疲れを引き起こします。
網膜や角膜を健康的に保ったり、老化による視力の低下にも効果があります。
しじみで目の疲れや眼病を予防しよう!
パソコンやスマートフォンなどの使用で、常に目が疲れているという人も多いのではないでしょうか。
目の健康を維持するためには、こまめに休憩をとることと、しじみに含まれる栄養素の摂取が大切です。